国が、4月から”民泊営業”を旅館業法上の「簡易宿所」と位置づけ、規制緩和する中、
東京都台東区は、簡易宿所に玄関帳場を義務付けるなど、新たな条件を設け規制強化しました。(詳細は、前の投稿をご参照ください)
個人的には賛成ですので、玄関帳場(フロント)設置の重要性についてちょっと述べたいと思います。
フロント業務というのは、単なる鍵の受け渡し(チェックイン、アウト)や宿泊費の精算をするところではなく、多くの機能を持っています。
さりげなくお客様を観察することによって、トラブルを未然に防いだり、その施設が高評価されるのも、フロントの対応次第のところがあります。つまりフロントは重要なポジションなわけです。
対応する人の印象が悪いと、その施設全体の印象も悪く感じます。多くのホテルスタッフはトレーニングを受け、先輩スタッフ等から日々教育を受けることによって、最高のおもてなしが提供でき、高評価につながっているのだと思います。
また、「近くでおいしいレストランはどこ? 〇〇に行くにはどうすれはいいの? 体調が悪くなりました。病院はどこ?救急車を呼んで欲しい~」など、情報提供の他にも、トラブル発生時も可能な限り対応してくれます。知らない土地でコミュニケーションが取れる手段の一つがホテルや旅館で常駐しているスタッフです。
万一の備えも万全です。例えば、定期的に消防訓練や非難訓練によって宿泊者の安全を守ります。
「万が一」は、文字通りいつもは起こりませんが、この「万が一」の時に適切な対応ができるかどうかで、その施設のランクが決まります。これが出来るのは「人」であって「機械」ではないように思います。「機械」には(まだ)限界があるからです。